時計 アイコニックなキャリバーの新時代:進化したホイヤー02 ムーブメント

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タグ・ホイヤーの代表的なムーブメントが変貌を遂げています。自社で製造・組み立てられる「ホイヤー02 ムーブメント」は、タグ・ホイヤーの時計製造におけるサヴォアフェールと、限界を超えることへの情熱が凝縮されたものです。

そしてまた、先代の全ての特徴を示しつつも、どうやって私たちが常にそれまでに達成してきたものを越えられるのかを明らかにもしています。コードは、TH20-00です。この独占インタビューでは、タグ・ホイヤーのムーブメント・ディレクター、キャロル・フォレスティエ・カサピが、キャリバー ホイヤー02の内部構造について語ってくれています。

スタート地点から:ホイヤー02 ムーブメント

このアップグレードを探るには、キャリバー ホイヤー02の始まりに立ち返る必要があります。2016年に発表されたこのムーブメントは、シュヴネにあるタグ・ホイヤーのムーブメント マニュファクチュールで製造される、完全自社開発のタグ・ホイヤーを代表するムーブメントです。ホイヤー02の重要な要素が、パフォーマンスやスポーツの記録を計測するために設計された、タグ・ホイヤーの時計製造における心臓部とも言えるクロノグラフです。情熱と優れた才能で設計されたホイヤー02 ムーブメントは、カレラ、モナコ、そして最近ではモンツァやオータヴィア クロノメーター フライバックなど、アイコニックなコレクションに搭載されていることで知られています。

 

自動巻ムーブメントの最高峰であるホイヤー02は、その圧倒的なバッテリーパワーで際立っています。市販のウォッチの多くは、装着しなくても40時間から50時間程度は持ちますが、ホイヤー02 ムーブメントは実に約80時間も動き続けます。つまり、金曜日にウォッチを家に置いたまま出かけ、日曜日の夕方に戻ってきても、まだ動いている、という自由度があるのです。これが “ウィークエンド オートノミー” で、あらゆる冒険家たちが、ホイヤー02 ムーブメントを選ぶ所以でもあります。

 

ホイヤー02 は、非常によくできたキャリバーで、まさに完璧です。私たちのミッションは、それを可能な限り未来につなげることでした
キャロル・フォレスティエ・カサピ(タグ・ホイヤー ムーブメント・ディレクター)

« TH20-00は、品質と耐久性が飛躍的に向上しています。今後、全てのタグ・ホイヤーのムーブメントは、この新しい卓越性の基準を満たす必要があります。
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キャロル・フォレスティエ・カサピ

次のステップへの準備完了:TH20-00の誕生

すでに非常によくできたムーブメントを、どうすれば改良できるのでしょうか? このためタグ・ホイヤーでは、6カ月近い時間をかけて、改良できるであろう部分を可能な限り正確に特定するため、ホイヤー02の最も小さな機構までもを分析し、実地での観察を行いました。こうした貴重な観察が、厳格な開発仕様につながったのです。

2年におよぶ設計期間を経て、3つの重要な開発要素が見えてきました。

  • 5年間の延長保証

キャリバー ホイヤー02の保証期間が、2年から5年へと2倍以上になりました。そのため、自動巻機構や70を超える連結部品の一つひとつにより手間をかけることになり、それが耐久性の飛躍的向上につながりました。

保証を2年から5年に延長するには、ウォッチを支えるメカニックもそれについていかなければなりません。これは、あらゆる時計メーカーにとって大きな課題です。
キャロル・フォレスティエ・カサピ

  • 非常に控えめなムーブメント

キャリバーの巻き上げ方向は、もはや一方向ではなく両方向となりました。それによって何が変わったかと言えば、以前はローターのノイズが時々聞こえていましたが、新しいギアトレインとベアリングの高い品質により、そうしたノイズがかなり軽減されるようになったのです。その上、巻き上げ速度は変わらず、市場最速クラスを維持しています。

  • 新しいルックス

TH20-00を搭載したウォッチのケースバックから見えるローターが、タグ・ホイヤーの有名なロゴから借用したグラフィックエレメントである紋章の形をしたものになりました。この新しいルックスは、タグ・ホイヤーをこよなく愛する時計愛好家の方々への想いを込めて、今後発売される全てのコレクションに採用される予定です。

[知っておいて良かったこと]

キャリバー ホイヤー02に加えられた変更は、新しい命名法 (メゾンの様々なムーブメントをコード化する方法) に従っています。そのため、ホイヤー02 ファミリーの全てのキャリバーが「TH20」で始まるコードによって簡単に識別することができるようになりました。それに続く2桁がファミリー内のバリエーションを示しています。つまり「TH20-00」は、ホイヤー02ファミリーの3カウンター クロノグラフ ムーブメントとデイト、TH20-09はトゥールビヨンのムーブメント、といった具合になっています。

2023年の展望:ムーブメントの高級化

キャリバー ホイヤー02からTH20-00への進化は、タグ・ホイヤーの卓越性への永遠の探求の中で行われました。今年、私たちは「キャリバー TH30-00 自動巻」と “ソーラーグラフ”として知られる「キャリバー TH50-00」という2つの新しいムーブメントをカタログに追加しました。2023年と2024年に登場する全ての新キャリバーは、品質と耐久性におけるこうした新しいイノベーションを採用して設計されることになります。