ストーリー タグ・ホイヤーとガルフのパートナーシップについて知っておくべきこと
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タグ・ホイヤーとガルフとのパートナーシップが象徴的な理由
それは、このパートナーシップが2つのレジェンドを結び付けているからです。一方は「タグ・ホイヤー」。サーキットでタイム計測のイノベーションを繰り返してきたスイスの名門ウォッチメゾンです。もう一方は「ガルフ」。モーターレーシング界で、間違いなく、最も認知度の高いその象徴的なブルーとオレンジのカラーリングで知られる石油会社です。そのタグ・ホイヤーとガルフが共に、時計製造とモータースポーツの両分野において、最も長きにわたる屈指の提携関係を築き上げてきたのです。
ガルフの伝説の誕生
ガルフを象徴するブルーとオレンジのレーシングストライプは、モータースポーツ界のパイオニアであるジョン・ワイアー率いる強豪レーシングチーム、JWエンジニアリングによって、1960年代から1970年代にかけてその存在を轟かせたました。フォード GT40やポルシェ 917といったガルフがスポンサーとなったマシンは、特徴的なカラーリングを纏って、ル・マンをはじめとするレースで圧倒的な強さを見せつけるようになりました。時の流れとともに、ガルフのカラーリングはスポンサーシップの枠を超え、優れたパフォーマンスの普遍的なシンボルとなっていきました。
タグ・ホイヤーとの関わり
きっかけは、スティーブ・マックイーンでした。1970年、今では伝説となっている映画『栄光のル・マン』の撮影中、ガルフのロゴが入ったレーシングスーツを着用したマックイーンの手首に輝いていたのが、タグ・ホイヤー モナコでした。そしてマックイーンが駆ったのがガルフのカラーリングを纏ったポルシェ 917だったのです。こうして、タグ・ホイヤー、ガルフ、そしてモータースポーツの揺るぎない結びつきが生まれました。
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1967年のル・マン24時間レース。ガルフの有名なオレンジとブルーのカラーリングを世界で初めて採用したマシン「ガルフ ミラージュM1」。伝説のフォードGT40をベースに開発された、RofGoコレクションの一台。この「クーペ」バージョンは、独特な細いフロントガラスと、より軽量で空力特性に優れたシャシーが特徴です。
公式なパートナーシップ
両者の相乗効果は数十年にわたって存在していましたが、タグ・ホイヤーとガルフの正式なパートナーシップが結ばれたのは2016年のことです。この契約によって、長年にわたり共有されてきた共通のDNAが確固としたものになり、ガルフをテーマにしたタグ・ホイヤーのウォッチシリーズへの道が開かれました。
コラボレーションを定義するウォッチ
2000年代初頭から、ガルフのシグネチャーカラーが、タグ・ホイヤーのリミテッドエディションのタイムピースに採用されてきました。中でも最も有名なのが、スティーブ・マックイーンが実際に着用していた時計から直接インスピレーションを得た自動巻クロノグラフ、タグ・ホイヤー モナコ ガルフです 2022年、タグ・ホイヤー モナコ ガルフ スペシャルエディションが再登場。今回はタグ・ホイヤーの自社製ムーブメント「ホイヤー 02」が搭載されただけでなく、初めて、ガルフのロゴがダイヤルの6時位置に飾られました。同年、このモデルは、時計製造のアカデミー賞とも呼ばれるジュネーブ ウォッチ グランプリ(GPHG) で見事アイコニック ウォッチ賞に輝いています。
タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフ(CBL2115.FC6494)、2022年
コレクションのその他のモデル
このコレクションには他のモデルもあります。ガルフのデザインは、タグ・ホイヤー フォーミュラ1のモデルにも採用され、モータースポーツとの繋がりをより強固なものにしています。しかしそれでも、両者のコラボレーションのスピリチュアルな中心にあるのは、タグ・ホイヤー モナコであることに変わりありません。誕生当初は、大胆で過激なまでのデザインだった角型ケースのクロノグラフが、ガルフのレーシング ヘリテージと永遠に結びつくことで、今でもアヴァンギャルドな時計製造の象徴であり続けています。
グランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリック 2022
パートナーシップの展開
このパートナーシップは、2022年のグランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックを舞台に、タグ・ホイヤーがタグ・ホイヤー モナコ ガルフ ウォッチをスペシャルキャンペーンで発表したことで、集大成を迎えました。ヴィンテージカーが集まり、ノスタルジックなレーシングシーンが蘇ったこの週末、ガルフカラーを纏ったロフゴ・レーシングの「ティレル 007」F1マシンも登場し、注目を集めました。さまざまなレースカテゴリーの優勝者に、タイムレスな賞品として、モーターレーシングの黄金時代を築き上げた2つのブランドから、タグ・ホイヤー モナコ ガルフが贈られました。
存在感を示すパートナーシップの現在
このパートナーシップは、時代の橋渡しの役割を担っています。ガルフもタグ・ホイヤーもヘリテージを体現してはいますが、だからと言ってイノベーションを犠牲にしているわけではありません。両ブランドは、手を取り合って、パフォーマンス、精度、美学を積極的に追求し、その価値を世に広めています。ガルフは現在もモータースポーツに積極的に関わっています。そしてタグ・ホイヤーも、タグ・ホイヤー モナコ ガルフ コレクションのラインアップを拡大し続けています。コレクターやファンにとって、新作はいずれも、エンジンの轟音、サーキットで繰り広げられるドラマ、常に先頭を走り続ける2つのブランドの精神を想起させるものなのです。
タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ × ガルフ (CAW218G.EB0393)、2025年
さて次は?
タグ・ホイヤーとガルフがモータースポーツで培ってきた共通のレガシーは、サーキットから手首へと、今もなお共鳴し合っています。タグ・ホイヤー モナコ ガルフ エディションの新作が登場するたびに、このパートナーシップは、時計製造とモーターレーシングの歴史が交差する場としての地位を再確認し、そのアイコンたちを称えながら、競争の精神を生き生きと保ち続けています。
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