ライフスタイル タイムボクシングの芸術

生産性を上げるためのカルト的なタイムマネージメント テクニックのご紹介

ウィークデイの午後、気づけば、その日の「やることリスト」を見つめている自分がいます。リストのタブは、午前中ずっとパソコンの画面に開いたままでした。頭の中では、「最も重要で、最短でできるタスクを選ぶ」というパーフェクトなフォーミュラを作り出そうとしています。でもどんなに頭をひねっても、何の進捗もないまま一日が過ぎていきます。そして仕事は増えていき、タスクの選択は難しくなるばかり。身に覚えがあると思ったあなた。パーフェクトなフォーミュラなんてない、ということを教えて差し上げましょう。その代わり、あなたのタイムマネージメントを改善するために必要なアドバイスができるかもしれません。「タイムボクシング」という言葉を聞いたことがありますか? 以前耳にしたことがあるという方にも、まったく聞いたことがないという方にも最適な情報をお伝えするため、このテクニックの最重要ポイントをここにまとめました。

時間を基準にする

今の世の中は雑念であふれている、と言っても、おそらく過言ではないでしょう。ソーシャルメディア、プッシュ通知、ストリーミングサービス、無数に開いたタブ…。ひとつのことに集中するのはそう簡単ではありません。集中力を必要とするタスクでは、頭を常にひとつの方向に向かせておくことができない傾向にあります。それを変えるのが、タイムボクシングです。

 

タイムボクシングを理解する最良の方法は、仕事の中身を考えるのではなく、仕事にかかる時間に焦点を当てることです。難しいでしょうか? ひとつのタスクを選択してそれが完了するまで取り組むのではなく、タスクに決まった時間を割り当てて、その時間が過ぎたら次のタスクへと進むのです。予測可能であること、複数の仕事ができること、はっきりとした休憩時間を設定できることが、終わりのない「やることリスト」といつまでも続く延滞の代わりとして、タイムボクシングが魅力的である理由です。

実践するには?

「パーキンソンの法則」は聞いたことがないかもしれませんが、ほとんどの人はこれを経験しています。簡単に言うと、何かをするために時間があればあるほど、その仕事はより多くの時間を必要とするようになる、ということです。だからこそ、ひとつのタスクを完了するために限られた時間枠を設定することで、時間をより生産的に使うよう自身のマインドを働かせるのです。

 

タスクに優先順位をつけること自体が気の遠くなるような仕事だというのなら、いいニュースがあります。ひとつひとつの仕事をそれぞれに集中して行うことで、それらの重要性を常に再確認し、期待値を調整することができるのです。

タイムオーバー

さあ、「やることリスト」を捨て、新しいスタートを切る時です。タイムボクシングに必要なメインステップはたったの3つ。タイムボックス(時間割) を作成して所要時間を決め、タイマーをセットし、終わったら、その仕事ぶりの評価とレビューを行う。重要なことは、初めのうちは時間通りにいかなくても心配しないこと。何度か実践していく内に、自分自身、そして自分の仕事のペースがより分かってくるはずです。

 

タイムボクシングを始める前にもう少しウォームアップが必用なら、より簡単な方法をお教えしましょう。着想源となったトマト型のキッチンタイマーから名前が付いた、「ポモドーロ テクニック」です。この方法では、最初のステップをとばして25分のみの時間割で仕事を進めます。準備段階を削って、タイムボクシングのいいところだけを体験することができます。