スポーツ フォーミュラEの豆知識(パート3) :フォーミュラEの用語集

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本物のファンらしくフォーミュラEのことを語りたいと思いませんか? それならこの記事がお役に立つはずです。

フォーミュラEの専門家やファンがフォーミュラEについて話すときに使っている用語をご紹介します。

アタックモード

「アタックモード」は、全てのドライバーに一時的にパワーアップすることを認めるものですが、あくまでも自己責任でということになります。アタックモードを起動させるには、ドライバーは自分のマシンにこの機能を搭載し、レーシングラインを外れて「アクティベーションゾーン」を走行する必要があります。コーナーを低速ラインで走った見返りに、30kWのパワーをゲットすることができます。パワーアップしたスピードを確保したドライバーは、よりハードに攻めたいときに数周だけこれを使用することができるので、ライバルに先んじる優位な立場に立つことになります。

バッテリー

フォーミュラEのマシンには2つのバッテリーが搭載されています。1つは、通常のガソリンエンジン車で見かけるような、従来の12Vバッテリーです。もう1つはトラクションバッテリーで、28kWhのエネルギーを蓄えています。予選では200kW、決勝では170kWの最大出力で動作します。バッテリーはそれぞれ、2シーズン使用できるように設計されています。

エネルギー

パワー(出力) とエネルギーは、混同されることがよくあります。簡単に言うと、フォーミュラEでいうエネルギーはキロワット時(kWh) で表されます。従来の自動車のタンク内の燃料と同様に、フォーミュラEマシンは、前進する際にエネルギーを消費します。フォーミュラEのドライバーにとって、エネルギーマネジメントは重要なスキルのひとつであり、できるだけ少ない消費量でできるだけ速く走る能力が、勝利の方程式を実行できるかどうかのカギを握ります。

ファンブースト

「ファンブースト」は、ファンがレースに影響を及ぼす機会を提供するものです。ファン投票で多くの票を集めた上位5名のドライバーには、大幅なパワーアップが与えられます。この余力をレース後半の5秒間に投入することができるのです。

インバーター

インバーターは、トラクションバッテリーで作られた直流電流を、フォーミュラEカーのモーターを駆動する交流電流に変換する装置です。基本的にインバーターは、モーターやギアボックスとともに、パワートレインを構成します。チームは、パワートレインのあらゆる要素を開発することが認められています。ただし、シーズンが始まる前に、統括機関にデザインを提出しなければなりません。シーズン中はコストのかかる開発が禁止されているため、シーズンを通して決まったパワートレインが使い続けることが確実なものとなります。

リフト&コースト

これは、最小限のエネルギー使用で最大速度に到達しようとする運転技術のことです。これを実現するには、ドライバーにはリアルなレースクラフトが求められ、アクセルを目いっぱい踏み込んだフルスロットルでアクセルを離し、できるだけその最高速度を維持しながら、惰性でコーナーリングをするというものだからです。完璧にこのテクニックをこなすのは容易なことではありませんが、うまく出来ればフォーミュラEで大活躍できること間違いなしです。

パワー(出力)

フォーミュラEでは、”パワー” はエネルギーの流れを表します。つまり、バッテリー内のエネルギーが使用される割合のことです。レースモードでのバッテリーの最高出力は、キロワット単位では170kW、ヤードポンド法では約230bhpとなります。予選では、最大出力が200kW(約270bhp) に引き上げられています。コースの長さやデザインによっては、1周で2秒もの性能差が出ることもあります。

スクルーティニアリング

「スクルーティニアリング」とは、チームがマシンに関するレギュレーションに従っているかどうかをチェックするプロセスです。フォーミュラEのマシンは全てレース終了後にスクルーティニアリングのためにパルクフェルメに入ることが義務付けられています。一方ドライバーは、大会中いつでもランダムな抜き打ち検査のために呼び出される可能性があります。技術的な違反があった場合、チームにペナルティが課されることがあります。

スーパーポール

予選の中でポールポジション獲得者が決定するセッションのこと。予選グループステージの上位5名のドライバーが1名ずつ出走し、ラップタイムを競います。スーパーポールの最速ドライバーには、3点のボーナスポイントが与えられます。

ワイヤレス充電

電気自動車用のバッテリーを充電したいのに、電源が見つからない場合、どうすればいいでしょうか? そんな時に役に立つのが、ワイヤレス充電です。これは、電動歯ブラシを充電する技術を応用し、そのスケールはかなり大きくしたものです。