ライフスタイル スイスならではのアドベンチャーを満喫:急峻な山間ルート、峠、都会の街並み
7分
息を呑むようなワンダーランド「スイス」へようこそ。ここは、曲がりくねった道と絵のように美しい景色がドライバーにとってのパラダイスを作り出す国です。今日はスイスの特別な日。そこで、このアルプスの至宝が叶える最高の景色が堪能できるドライブをぜひ楽しんで頂きたいと考えました。時が経つのを忘れるアドレナリン全開のヘアピンカーブから、ゆったりと時間が流れていく風光明媚な湖の心安らぐクルーズまで、スイス屈指の旅行コースを爽快に駆け抜け、ハンドルを握るすべての瞬間が時を超えた冒険となる旅に出かけることにしましょう。
The Furka Pass, credits: Swissair Photo AG
フルカ峠の山頂と曲がりくねった道
それでは、スイスの伝説的なフルカ峠を通るスリリングなドライブからスタートします。オーバーヴァルトからアンデルマットまでのこの35kmでは、氷河と山頂を通り抜ける、まるでジェットコースターに乗っているかのような道が続きます。スパイがカーチェイスを繰り広げるのに格好の舞台となるこの道が映画『007/ゴールドフィンガー』で有名になったのも偶然ではありません。急勾配のスイッチバックや蛇行するカーブを巧みに走り抜けると、時間が曲がるような感覚が味わえます。そして、標高2429mのフルカ峠に到着すると、風が吹きすさぶ草原からは、深いクレバスに覆われたローヌ氷河を初めとする息を呑むような絶景が眺められます。アンデルマットへの急な下り坂の前に、ここでぜひ一息入れて、忘れられない瞬間をじっくりと味わってください。
プランニングのヒント:このルートは天候に左右され、6月から10月までしか通れません。カレンダーに書き留めておきましょう。
タイムスリップしたかのようなスリル:ゴッタルド峠
ゴッタルド峠を通るアルプスの冒険に出かけるなら、トンネルを通るだけで満足するのはもったいない。ここは、イタリア語圏のティチーノ州とドイツ語圏のウーリ州を結ぶ標高2108mの峠。荒涼とした静謐な風景を楽しみながら、古い税関の建物を利用し、夏季限定で開館するサン・ゴッタルド国立博物館に到着すると、この有名なルートの歴史や文化にも触れることができます。そこで語られるストーリーの中には、1300年代に“悪魔の橋” ができるまでは、ローマ人でさえこの峠を恐れ、渡ることができなかったという逸話も残っています。その他の見どころとして、シェレネン渓谷に架かるその悪魔の橋などもありますが、フィナーレを飾るのが、アイロロの街まで一気に下るトレモラ街道の石畳の下り坂です。
プランニングのヒント:フルカ峠と同様、ゴッタルド峠を通ることができるのは、通常6月から10月、降雪がない場合のみなのでご注意を。
The Gotthard Pass, credits: Patryk Hejduk
都市景観と大自然のトレイル:チューリッヒからベルンへ
山の高いところはちょっと、という方には、チューリッヒの文化的なホットスポットやウォーターフロントのクールなバーから、アルプス山脈の移り変わる景色が楽しめる風光明媚なチューリッヒ湖畔のドライブまで、シティライフとスイスの有名な大自然のいいとこ取りを満喫できるドライブ旅行がおすすめ。おとぎ話に出てきそうな雰囲気の丘の上に城があるラッパースヴィルや、ベネディクト修道院のあるアインジーデルンなど、ドライブ途中に散策できる街もあります。このルートの最大の魅力は、自分の興味に合わせて立ち寄り先を選べること。その中でも、ユニークな旧市街と心躍るアートギャラリーが並ぶルツェルンは外せません。また、ベルンに到着する前に、ターコイズブルーの水面とフィヨルドのような風景を眺められるウーリ湖に寄り道したり、グルメ旅ならエメンタールに立ち寄ったりするのもおすすめです。
プランニングのヒント:このコースは天候に左右されないので、いつでも好きな時に旅行を計画することが可能。すべてを楽しむために1週間程度は滞在を予定しておくようにしましょう。
Zürich, view on the Limmat river, credits: Daniel Kraft
タイムトラベラーのパラダイス:ジュウ渓谷
世界の時計産業のメッカを訪れることなくして、真のスイスへの冒険は語れません。その地こそが、ラ・ヴァレ・ド・ジューと呼ばれる自然の驚異と時代を超越した時計製造の粋が融合するジュウ渓谷です。ジュウ湖やリゾーの森で自然と触れ合ったり、時計産業への熱い想いをかきたてることを目的とした体験型ミュージアム、エスパス・オルロジェで時計製造への情熱を発見したり。
La Vallée de Joux, credits: Airmanjee
フルカ峠で山岳コースを制覇するもよし、ゴッタルド峠でスリル満点の山道を駆け抜けるもよし、あるいはチューリッヒからベルンまでの都会と自然の融合の道を探索するもよし。そんなスイスの絶景ドライブなら忘れられない旅になること間違いなしです。
ただし、旅行を大いに楽しむためには、移動中の時間管理が極めて重要になります。ドライブ旅行に連れて行くパートナーをどうしようかお迷いでしたら、ぜひこちらのセレクションをチェックしてみてください。