TAG Heuer タグ・ホイヤー ラボについて知っておくべきこと

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時計製造技術においてタグ・ホイヤーが数々の飛躍を遂げているその背景には、テクノロジーの最前線に挑み続ける科学者、エンジニア、イノベーターのチームが存在します。それが、タグ・ホイヤー ラボです。

タグ・ホイヤー ラボとその誕生の経緯

2016年にタグ・ホイヤー インスティテュートとして設立されたタグ・ホイヤー ラボは、当初は社内の科学研究機関としてスタートしました。2025年初頭にタグ・ホイヤー ラボへと名称を変え、応用研究からイノベーション主導の開発へと転換を遂げました。現在、タグ・ホイヤー ラボは、アイデア主導のイノベーションを磨き上げ、スイスのウォッチメゾンであるタグ・ホイヤーが誇る最先端のタイムピースとして高精度かつ明確な意図をもって統合する場となっています。

タグ・ホイヤー ラボで開発されるイノベーション

TH-チタンなどの画期的な素材から、TH-カーボンスプリング オシレーターといった独自の調速機構まで、タグ・ホイヤー ラボは、計時精度、耐久性、性能向上をもたらすイノベーションの推進に焦点を当てています。既存のものを改良するだけでなく、時計製造における長年のパラダイムに挑戦することを目標に、超軽量、超高耐久のケースや、伝統と最先端性能を融合させた複雑機構など、相反する要素の絶妙な組み合わせを実現しています。

アイデアの創出と実現

イノベーションは、タグ・ホイヤーのアヴァンギャルドなDNAに対する深い理解と、ハイテク分野における動向を常に注意深くモニタリングするチームの努力によって推進され、社内の人材により主導されています。どんなプロジェクトも、そのプロジェクトの根幹をなす最も重要な問いに答えなければなりません。「なぜこのイノベーションをタグ・ホイヤー ウォッチに導入すべきなのか?」という問いです。この質問にきちんと答えられない限り、プロジェクトを進めることはできません。この哲学のおかげで、あらゆる進歩が単に独創的であるだけでなく、意義深く、目的を持ったものになることが確実なものとなります。

タグ・ホイヤー ラボの特筆すべき偉業

過去5年間でタグ・ホイヤー ラボは、TH-カーボンスプリングの開発に関するものを初めとして、10件以上の特許を出願しています。その技術は、タグ・ホイヤー モナコ スプリットセコンド クロノグラフや、タグ・ホイヤー カレラ トゥールビヨン クロノグラフ エクストリームスポーツといった、ブランドのマイルストーンを記すタイムピースの発表を支えています。こうしたイノベーションの成果は、論文発表よりも特許保護を優先しつつ、科学分野の学会で発表されてきました。

  • TH-カーボンスプリング オシレーター

タグ・ホイヤー社内を超えたコラボレーション

タグ・ホイヤー ラボは、ブランドを超えたコラボレーションを行っています。コラボレーションは、タグ・ホイヤー ラボによるアプローチの中核を成しています。長年にわたり、EPFL(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)、CSEM (スイス電子・マイクロナノテクノロジーセンター)、HE-Arc (Arc専門学校) といった一流の機関と提携しています。タグ・ホイヤー ラボは、厳選されたスタートアップ企業や国際的なテクノロジー企業とも協力しています。こうしたパートナーシップにより、タグ・ホイヤーが、まだ時計製造業界の主流になっていない画期的な技術を開拓することが可能になります。

タグ・ホイヤー ラボの今後の展望は?

9年もの研究開発期間を経て、タグ・ホイヤーが自社開発したカーボンコンポジット製ヒゲゼンマイ「TH-カーボンスプリング」は、タグ・ホイヤーが掲げる広範な開発ロードマップにおける最初の一歩に過ぎません。タグ・ホイヤー ラボは、この技術の適用範囲をさらに拡大させることに積極的に取り組んでいます。素材面では、TH-チタンを超える強化合金の開発に加え、軽量金属向けの非従来型成形技術の研究が既に進められています。タグ・ホイヤー ラボではまた、新合金や軽量金属向けの非従来型成形技術を初めとする、次世代素材の研究開発も行われています。今後は、素材、技術、製造工程におけるこうしたイノベーションを完全に統合されたデザインへと結実させる時計のフルコンセプトを開発していく予定です。