スポーツ パトリック・デンプシー:冷静に踏み込むフルスロットル
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映画の撮影現場でも、ル・マンでのレースでも、マスターカード主催のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(デンプシーは限定モデル、タグ・ホイヤーカレラ クロノグラフ × グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードを着用して出場) でも、デンプシーは変わらぬ静かな威厳と揺るぎないマインドを披露しました。
彼にとってモータースポーツは、情熱の象徴をはるかに超えるもの。プロフェッショナルとして従うべき規律であり、彼の人生を全力で生きるコミットメントなのです。デンプシーは、ル・マン24時間レースへの複数回の出場をはじめ、世界屈指の厳しい耐久レースを走り抜いてきました。2015年には、自身のレーシングチームであるデンプシー・プロトン・レーシングを代表し、GTE-Amカテゴリーで表彰台に上っています。パドックにいる彼は、単なるモータースポーツ愛好家ではありません。彼の意識は完全なドライバーそのものです。
「””Designed to Win”” が私に思わせるのは、そのプロセスに集中する必要性です」とデンプシーは言います。「熟考、準備、実行。カルチャーとチームワークがすべてです」。
58歳のパトリック・デンプシーは、映画、モータースポーツ、そして個人的な成長へのコミットメントなど、多面的な成功を体現しています。タグ・ホイヤーの「Designed to Win」キャンペーンは、成功するためだけでなく、その過程で目的を磨き上げる努力する人々への賛辞です。
「まだ自分のポテンシャルをフルに発揮できていないと感じています。まだまだ向上し、成長できる。勝利を渇望し、ドライブを続けるためのインスピレーションを常に探し求めています」。
その瞬間をつくるマインドセット
デンプシーにとって勝利とは、メダルやフォトフィニッシュに象徴される以上のものです。それは、ぶれなく正確な準備、そしてプレッシャーとともにあるべき冷静さです。
マシンを駆る時こそ、このバランスが決定的な役割を果たすのです。時速300kmを超える中、精神的、肉体的緊張の下で平静を保つ力が、勝利をつかむスキルとなるのです。
「持てる力すべてを合わせて、うまく働くとき。それが、勝利という概念です」と彼は言います。「100%の力を出して、コントロールできるすべてをコントロールする。それでもコントロールできないものがあれば、それを受け入れるんです」。
彼のもつ基準は、集中力、そして非常に基本的なものに根付いています。見落とされがちな、例えば呼吸のようなものに。
「いつも呼吸の大切さに立ち返ります」とデンプシー。「集中力を保ち、心をリセットするには最良の方法です。そうすることで、しっかりと地に足を付け、自信のゴールへと向かうことができるんです」。
コミットするというカルチャー
デンプシーの考えを一言でまとめるとすれば、それは、「一貫性」でしょう。トレーニングの規律から、志を同じくする人々との関係まで、勝利につながる環境をつくるという考えがカギとなります。
「意欲、決意、集中力、情熱、コミットメント、そして、犠牲を惜しまないこと」。勝利のマインドセットについてデンプシーはこう語ります。「自分を取り巻くカルチャー、そして自分が時間を共にする人々が、自分と同じマインドセットと情熱を持っている必要があります」。
モーターレーシングでは、勝利は一瞬で生まれるものではありません。繰り返すこと、努力すること、信じることで生み出されるのです。これが、デンプシーの考えの根底にあるものです。忍耐力を問われる24時間耐久レースでも、チームを牽引する役割を果たすための周到な準備であっても、その考えは変わりません。この哲学をもって彼は、再びグッドウッドのヒルクライムへと向かいます。ヘリテージと現代の野心がぶつかり合う、モータースポーツの最も象徴的な舞台へ。
時間こそ究極の宝
プロフェッショナル モーターレーシングの緊張感と、演技のための難易度の高い創造性、その両方に時間を捧げるデンプシーにとって、時間とは、使うものではなく、彼に何かを教えてくれる教師のようなもの。
「歳を取るにつれ、時間がないことに気づかされるようになってきました。自分がもつ時間を最大限に利用すること、毎日を全力で生きることが、非常に重要なのです。残された時間を最高のものにするために、私はコミットしていきます」。
彼の時間に対する考え方は、コンマ秒を争うサーキットでも明確に表れています。エネルギーを管理し、ピットでのストラテジーをまとめ、適切な瞬間にパフォーマンスを発揮すること。彼はこうしたスキルをモーターレーシングから学び、日常生活のリズムに取り入れているのです。
勝つためにデザインされた日常
パトリック・デンプシーは、あっという間にチャンピオンになったわけでも、突然勝利の舞台に躍り出たわけでもありません。その成功は、堂々と踏み出し、自分が持つものに磨きをかけ、長い時間をかけて自らのマインドセットを養ってきたストーリーの象徴なのです。タグ・ホイヤーはその精神を、彼のもつ理念と同じくします。時間の計測だけでなく、それをどう利用するかの選択に関しても。
「繰り返しになりますが」、彼はもう一度言いました。「トレーニングと毎日の行いに関するプロセスと一貫性が大切なんです」。
映画のセットでも、ハンドルを握る時でも、デンプシーはどんな挑戦にも競争心をもって挑みます。クラフツマンの心、戦略家のマインド、そしてドライバーの魂をもって。
なぜなら、「Designed to Win(勝利のために)」を自らのものにするには、目的、意識、情熱をすべての瞬間に込めることが重要なのですから。