ポッドキャスト Podcast、シーズン3、エピソード8:フレッド・カーリーが語る、世界最速の男であるということ

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世界陸上男子100mの王者が語る、ポジティブでいること、プレッシャーを楽しむこと、逆境を乗り越えること。

時が止まる瞬間があります。それは、自分の中に何か偉大なものが現れ出てくる瞬間。そして時の試練に耐える瞬間でもあります。The Edgeが贈る、非凡な人々が、自らの全てを変えてしまった、ある瞬間にまつわるストーリーを語るトークシリーズ。世界記録、ワールドチャンピオン、ひらめき、人生を変える決断。そうした瞬間を振り返り、どうやってプレッシャー、恐怖、痛みを克服し、自分を限界に、エッジにまで追い込んでいったのかを語ってくれます。エッジに挑む。

今回のゲストはフレッド・カーリー。世界陸上男子100mの王者ということは、現在、世界最速の男ということになります。フレッドは陸上界に旋風を巻き起こし、最初は400mを専門としていましたが、最近では100mに転向しています。彼は、100mで10秒以内、200mで20秒以内、400mで44秒以内を記録した3人のうちの1人。

2023年の世界陸上選手権に向けて準備を進めているフレッドは、モチベーションの保ち方、記録更新の原動力、そして “世界最速の男”というタグが自分にとってどのような意味を持つのかを明かしてくれました。彼はまた、トレーニングやレース前の準備、そして2024年に控えたオリンピックのことなど、今後の目標にも言及しています。それでは、テオ・ヴァン・デン・ブロークがホストを務めるタグ・ホイヤーのPodcast『The Edge』をお楽しみ下さい。

Podcast全編をお聞きになるには、Podcastアプリの検索バーに「The Edge TAG Heuer」と入力してください。

Podcastの目的、それは、自分の限界を超えるための、毎月必要なインスピレーションの源となるために

注目してください。少し時間がありますか?

それなら、スタートラインに立ち、アドレナリンが湧き出るようなダイジェスト版をご紹介しましょう。そして、Podcastに登録するのをお忘れなく。後でエピソード全体を聴くことができます。「The Edge by TAG Heuer」のシリーズでは、可能性の限界で活躍している非凡な人々とのトークを繰り広げます。レースに参加することと、そのレースで勝利を手にすることとの些細な違い、そして、“エッジ” (私たちを勝利に導くもの) とは何なのか、それを超越するには何が必要かを追求していくシリーズです。

世界最速の男になった気分

素晴らしい気分です。誰もが私を目標にしています。まるで背中に標的を背負っているようです。追ってくる者を確実に振り払い、前進し続けなければなりません。

自分を追い込み、モチベーションを維持する方法

何よりもまず、自分のエージェント、コーチ、家族など、自分の周りの人間を固めること。自制心も必要です。それは、陸上競技において最も重要なことのひとつです。自制心を鍛え、健康でいること。自分の体調に問題がないことを確認し、トラックに出たら常に真剣に取り組むようすることです。

自制心を持つために必要なこと

ネガティブな人たちとは距離を置き、常に自分の周りいるのがポジティブな考え方を持つ人になるようにします。ネガティブな考え方をしていると、トラックでもネガティブなことが起こってしまいますから。

ポジティブであることについて

学校を出てからたくさんの人間関係を切り捨ててきたし、テキサスを離れてアリゾナに移ってからは、ずっと走ってばかり。でもアリゾナへの引っ越しが、私の人生に新しいエネルギーをもたらしてくれました。要は、ポジティブであることが常に勝利をもたらしてくれるということです。ポジティブでいれば、ポジティブなことがやってきます。

  • スイスのラ・ショードフォンにあるマニュファクチュールを訪れたフレッド・カーリー

最大のインスピレーション

私の人生における最大のインスピレーションは叔母です。叔母は、自分にも子供がいたのに、私や私の兄弟姉妹を養子にして引き取ってくれました。その上さらに、他の子も養子に迎えました。私たちは今、皆、いとこ同士です。なので、叔母が私のインスピレーションであり、私が進み続ける理由です。子どもの頃に新しい人生を与えてくれたのが叔母だったからです。だから今、私はこうして皆さんに話しができる立場にいられるんです。

プレッシャーを楽しむ

ゲン担ぎとかそういったものは一切ありません。ただ冷静でいること、自分自身と向き合うこと。私は、自分に何ができるかを分かっていますから。でも、コメンテーターと呼ばれる人たちは、(それがどういうものか) 知りません。プレッシャーで煽ってきます。金メダルを手にするために私がどんな経験をしてきたか、彼らは知りません。

ゴールした後に思ったこと

何よりもまず、『自分は勝ったのか?』と思いました。そして、よし、勝ったな、という確信。次の瞬間、タイムを見ました。タイムは速かったのか、遅かったのか。コーチは、私が次回もっとうまくやれることについて、何と言うだろうか? それからメディアのインタビューに答えて、ウォームアップに行きます。コーチやエージェントとも話し、次回は今回よりもっと良くなるためには何ができるかを検討します。

自分の能力を信じる

自分の周りにいる人を信じることです。そして自分の能力を信じること。「あなたには無理」とか「あなたはこの人とは違う」などという人もいます。ただ自分を信じ続け、自分の能力を信じ続けること。自分に何ができるかは自分にしか分からないのですから。