スポーツ グランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリック:最終日

第13回グランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックのライブアップデートをフォロー

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時代を超えたマシン、時代を超えたサーキット、時代を超えたレースウイークエンド。それが今回で13回目を数えるグランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックです。そこでこのレースの公式スポンサー兼タイムキーパーとして、私たちがレースの模様をお届けしたいと思います。華麗な走りが繰り広げられる、ノスタルジックなレーシングウィークエンドをお楽しみください。

昨日の予選の模様を知りたい方は、こちらのライブアップデートをご覧ください。また、この週末を過ごしたモナコの様子についてのフリーパス記事はこちらでお読み頂けます。

グランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックの決勝当日

なんという観戦日和なのでしょう。海も空も同じ色で、ひとつの大きなブルーのキャンバスへと融合しています。ピットレーンの奥に置かれた表彰台は、きらきらと輝いて見えます。スタンドは、帽子やキャップをかぶっていたり、熱い眼差しを送る人々で埋め尽くされています。モナコ・サーキットは、まるで赤々と燃えるカーペットのように、8つの時代の挑戦者を待ち受けています。そろそろライトが消え、スタートする時間です。

ライブ レースデイ アップデート

午前8時10分

グラハム・ヒル:レースB – リアエンジン、1500、F1グランプリマシン(1961年~1965年)&F2(1956年~1960年)

出走マシン:31台

いよいよ始まります。チェッカーフラッグを目指し、シリーズBがスタート。ポールポジションのアメリカ人ドライバー、ジョセフ・コラサッコが、そのままトップをキープ。2位だったロータスが3位に後退。

午前8時45分

この日の第1レースの優勝者が決定! レースBを制したのは、ジョセフ・コラサッコでした。2位にはクリストファー・ドレイクが入り、ロータスのアンドリュー・ボーモンが3位。1つ終わって、残り7レース。幸先の良いスタートを切ることができました。

 

午後9時50分

ルイ・シロン:レース A1 – 戦前のグランプリマシン

出走マシン:20台

ERA R3Aを駆るマーク・ギリースが先陣を切ってレースをスタート。そして、そのまま追撃を振り切りゴール。おめでとうございます! 3番手スタートのアンソニー・シノーポリのマセラティが2位。それに続いたのがパトリック・ブレイクニー・エドワーズでした。

午前10時25分

ファン・マヌエル・ファンジオ:レースA2 – 1961年以前に製造されたフロントエンジン グランプリマシン

出走マシン:20台

おっと、最終コーナーでカーナンバー12のマシンがスピンし、3台が玉突き状態で固まってしまいました。マーシャルたちがコース上に現れます。マシンをどけるのに少し時間がかかるかもしれません。観客にとっては、軽食を取ったりするのにいいタイミングですね。今朝のモナコはかなり気温が上がっています。つまり、暑さを感じているのはドライバーだけではありません。

 

午前10時50分

アレックス・ビルケンシュトックに代わってフェラーリ246を駆るスーパーサブ、クラウディア・ヒュルトゲンの信じられないようなドライビング! 彼女は代役で登場し、レースA2を制したのです。素晴らしいレーシングスキルが披露されました。2位にはトニー・ウッド、3位にはギレルモ・フィエロ・エレタが入りました。

  • © TAG Heuer クラウディア・ヒュルトゲン、トニー・ウッド、ギレルモ・フィエロ・エレタ

午前11時40分

ジャッキー・スチュワート:レースD – F1グランプリマシン 3L(1966年〜1972年)

出走マシン:19台

レースDは、予選のスター、スチュアート・ホールがマイケル・ライオンにスターティングポジションを奪われてのスタートとなりましたが、ライオンズのこのジャンプスタートにはペナルティが課されます。その後彼は、トップの座をホールに明け渡すことになります。

 

午前11時25分

ホールがゴールイン!この日の彼にとっての最初のレースを制しました。波乱の展開となった最初の数周後、マイケル・ライオンズが2位に入り、ジョーダン・グロガーが3位でした。

  • © TAG Heuer スチュアート・ホール、1971年のマクラーレン

午後1時20分

ニキ・ラウダ:レースE – F1グランプリマシン 3L(1973年〜1976年)

出走マシン:27台

スチュアート・ホールを止めることはできないですよね。レースDで残りのマシンを置き去りにして優勝した後、マクラーレンM23に飛び乗り、レースEでも勝利。まさに信じられないレース運びでした。ウイニングラップ後、シートベルトを引きちぎり、マクラーレンのボンネットに乗り、歓喜のガッツポーズ。おめでとうございます!

 

午後1時45分

昼食

おや、どうなっているんでしょう。モナコの有名なF1ドライバーとレジェンドのジャッキー・イクスが2台のビンテージ スカーレット フェラーリを運転しています。デモ走行ですが、それにしても、なんという光景でしょう! スタンドでもびっくりしてあんぐり口を開けている人たちが何人もいました。

  • © TAG Heuer

午後2時46分

ヴィットリオ・マルゾット:レースC – スポーツレーシングカー – フロントエンジン(1952年~1957年)

出走マシン:34台

昼食も終わり、レース再開です。合図とともに、フロントエンジンのマシンがサーキットに並びます。

 

午後3時15分

チェッカーフラッグを受けたのはフレデリック・ウェイクマンでした。ほぼ全てのレースで、ポールポジションのドライバーが優勝しています。ウェイクマンもその傾向に従って、ポールトゥウィンを成し遂げました。2位はルーカス・ハルサ。ハルサに6秒遅れでギレルモ・フィエロ・エレタがで3位に入りました。

午後3時35分

ジル・ヴィルヌーヴ:レースF – F1グランプリマシン 3L(1977年〜1980年)

出走マシン:19台

ピットレーンのホーンが15時35分ちょうどに鳴り響き、レースFがスタートしました。ドライバーたちが一斉に走り出します。轟くエンジン音がモナコにこだまします。

 

午後4時30分

チェッカーフラッグを受けたのはマイケル・ライオンズ。彼は、ヘスケス308EでレースFを制しました。2位はティレル10のカンティヨン、3位はロータス78のモールでした。

午後5時45分

アイルトン・セナ:レースG – F1グランプリマシン 3L(1981年〜1985年)

出走マシン:22台

ロータスがハットトリックでグランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックを締めくくりました。ロータス87Bを駆ったマルコ・ヴェルナーが優勝。ロータス92のマイケル・ライオンズが2位で、再び表彰台に。そして最後にロータス88Bに乗ったパドモアが表彰台に上がり、ロータスの3台が表彰台独占となりました。ロータスにとっては素晴らしい週末となりました。

 

午後5時55分

ファイナルラップを終えたレースG出走の22台がウォームダウンラップを走行中、マーシャルたちが出てきて、サーキットのサイドに並んでイエロー、レッド、グリーンのフラッグを振りながら歩き出す、美しい瞬間を迎えました。素敵な演出です。このグランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックの後では、誰もが勝者なのです。観客から拍手が起こり、帰途につく人もいます。モナコのエレベーターに向かう人もいれば、駅に向かう人もいます。ホテルに戻る人もいます。どこに向かっていようと、彼らの胸の中にはこのグランプリの思い出が詰まっていることでしょう。

そして最後に... 各レースの優勝者をご紹介

レースB – リアエンジン、1500、F1グランプリマシン(1961年~1965年) &F2(1956年~1960年)

ジョセフ・コラサッコ、フェラーリ1512

 

レース A1 – 戦前のグランプリマシン

マーク・ギリース、ERA R3A

 

レースA2 – 1961年以前に製造されたフロントエンジン グランプリマシン

クラウディア・ヒュルトゲン、フェラーリ246

 

レースD – F1グランプリマシン 3L(1966年〜1972年)

スチュアート・ホール、マクラーレンM19A

 

レースE – F1グランプリマシン 3L(1973年〜1976年)

スチュアート・ホール、マクラーレンM23

 

レースC – スポーツレーシングカー – フロントエンジン(1952年~1957年)

フレデリック・ウェイクマン、クーパー-ジャガーT38

 

レースF – F1グランプリマシン 3L(1977年〜1980年)

フレデリック・ウェイクマン、クーパー-ジャガーT38

© TAG Heuer

太陽は雲に隠れ、ファンたちは現実に戻り始め、マーシャル、メカニック、メディックは荷造りを始めます。モナコは再び静寂に包まれます。

私たちと一緒にグランプリ・ドゥ・モナコ・ヒストリックを応援して頂き、ありがとうございました。私たちは、その一部始終をお伝えできたことを嬉しく思っています。グランプリ開催中のモナコの様子をもっとお知りになりたい方は、フリーパスの記事もご覧ください。