時計 REACH規則 Q&A:健康を守るためのこの規制について、知っておくべきこととは
「REACH」とは何の略ですか?
Registration, Evaluation, Authorization and restriction of CHemicals(化学物質の登録、評価、認可及び制限に関する規則) の頭文字をとったものです。
具体的には、製品を化学物質に関連するリスクのない、無害なものにするための基準です。この規則は 2007年に欧州連合(EU) において発効しました。
どのような製品がREACH規則の対象となるのですか。
REACH規則は、工業プロセスで使用されている、クリーニング製品、衣類、電化製品、そしてもちろん時計などのように日常生活で使用されているものなどに関わらず、全ての化学物質が対象になります。
なぜREACH規則は時計業界、ひいてはタグ・ホイヤーにも適用されるのですか。
時計産業の場合、REACH規則は時計を構成する全ての部品に適用されます。また、金属やレザーの部品、ゴムやプラスチック製のストラップなど、肌に触れる部分にはこれに追加してさらなる規則が適用されます。こうした規則は全て様々な素材に直接触れることになる時計の着用者の肌を保護することを目的としています。
REACH規則はどのように機能するのですか。
簡単に言えば、企業自身がコンプライアンスの証拠を提供することになります。企業は、EU内で製造・販売する物質に関連するリスクを特定し、管理しなければなりません。これは、タグ・ホイヤーが、あらゆるサプライヤーや協力会社を含むサプライチェーン全体で行っていることです。
REACH規則はどのような物質を禁止しようとしているのでしょうか。なぜそれが重要なのでしょうか。
対象となるのは、SVHCと呼ばれる高懸念物質と判定された物質です。こうした物質は、遺伝子、ホルモン、皮膚、身体全体など、人体のあらゆるレベルに悪影響を及ぼす可能性があるため、企業は体系的に承認申請を行わなければなりません。
なぜ特定の物で毒素やアレルゲンが見つかるのですか。
こうした毒素は、殺菌剤、柔軟剤、酸化防止剤など、製造上の技術的必要性の観点から必須と考えられる、よりポジティブな特性があるために存在してしまうことが多いのです。時には、その存在が望まれず、単なる不純物や化学反応の派生物であることもあります。
どのような場合でも、タグ・ホイヤーは、制限物質リスト(RSL) の変更を積極的に監視しているので、新たに制限物質が加わった場合でも、自社の工房やサプライヤーの製造現場からそうした物質の使用を直ちに禁止することができます。時計の製造工程で使用されるそれぞれの材料は、全ての製品の完全なコンプライアンスを保証するため、慎重に検査されています。
タグ・ホイヤーは、どのようにしてREACH規則への適合性を確保しているのですか。
制限物質リストの監視は、タグ・ホイヤーの取り組みの始まりでしかなく、さらに、以下も行っています。
- サプライヤーから提供されたデータを検証するために、世界中の監査・認定を受けた研究所とパートナーシップを組んでいます。
- 全てのサプライヤーに賠償責任契約書の締結を求め、彼らの仕事ぶりを注意深く監視しています。サプライヤーは全て、既存のテストレポートを当社に提出しなければならず、当社はそれを自社の研究所でダブルチェックします。
- タグ・ホイヤーは、安全に特定物質の代替が行えるよう、技術的発展にも積極的に取り組んでいます。
タグ・ホイヤーの各アイテムのコンプライアンスを保証するための試験工程とは、具体的にどのようなものですか。
当社が定める要件を満たすために、サプライヤーが事前に行った作業に加えて、当社も定期的かつランダムに製品のチェックを行っています。最初に審査されるのは必ず製品全体です。次に、様々な構成部品に異常がないか検査し、不適合要素を正確に判断します。
時計やストラップに健康上のリスクがないと断言できますか。
はい。当社は文字通りREACH規則を遵守しているだけでなく、世界各国の追加規制にも対応し、可能な限り最も安全で最も健康的な製品が提供されることを確実なものにしています。
タグ・ホイヤーの要件は、REACH規則で義務付けられている以上に厳しいもので、積極的なアプローチの一環として、スイス時計産業連盟の法制監視委員会に参加し、最新の制限物質リストを全てのサプライヤーに定期的に配布しています。素材の種類ごとに、どの有害物質がその時々に存在する可能性があるのか、どの物質に注意を払う必要があるのかなどを正確に把握しています。
まさに転ばぬ先の杖! タグ・ホイヤーの製品は全て、何の心配もなく身につけることができるので、安心して冒険に打ち込めます。