ポッドキャスト Podcast、シーズン4、エピソード7:リアム・ウェイレイ

タグ・ホイヤーのPodcast『The Edge』シーズン4へようこそ。今シーズン7人目のゲストは、カイトサーフィンの世界チャンピオン、リアム・ウェイレイです。

タグ・ホイヤーのPodcast『The Edge』シーズン4へようこそ。今シーズン7人目のゲストは、カイトサーフィンの世界チャンピオン、リアム・ウェイレイです。今回のエピソードで彼は、カイトサーフィンの種目について語るだけでなく、彼の人生で最も重要なものとなった大会、そしてジゼラ・プリドとの友情についても振り返ります。それでは、ナオミ・シフがホストを務めるタグ・ホイヤーのPodcast『The Edge』をお楽しみください。

Podcast全編をお聞きになるには、Podcastアプリの検索バーに「The Edge TAG Heuer」と入力してください。

 

このPodcastの目的、それは、自分の限界を超えるための、毎月必要なインスピレーションの源となること。

それなら、スタートラインに立ち、アドレナリンが湧き出るようなダイジェスト版をご紹介しましょう。そして、Podcastに登録するのをお忘れなく。後でエピソード全体を聴くことができます。「The Edge by TAG Heuer」のシリーズでは、可能性の限界で活躍している非凡な人々とのトークが繰り広げられます。レースに参加することと、そのレースで勝利を手にすることとの些細な違い、そして、“エッジ” (私たちを勝利に導くもの) とは何なのか、それを超越するには何が必要かを追求していくシリーズです。

子供の頃から抱いていた情熱

「かなり幼い頃から、とにかくカイトサーフィンに夢中でした。僕が住んでいたイビサは、それほど風が強いことで知られている場所ではありませんでした。でも島でしたから、周囲には様々なタイプのビーチがありました。なので、風向きによってカイトができる場所をいつでもどこかに見つけることができました。でもそれ以上に、父親がウィンドサーフィンに熱中し、ウォータースポーツ全般が大好きだったんです。そんな父の影響もあって、僕も幼い頃からカイトサーフィンに夢中でした。いつもビーチには降りて行くんですが、父が友人たちとカイトサーフィンを楽しんでいるのを見ているだけ。カイトサーフィンをやるには僕は小さすぎて。水の上に立つにはある程度の体重が必要ですからね。それでも僕は、まだよちよち歩きの3、4歳の頃だったと思うんですが、ビーチでカイトをあげていました。だから、僕がカイトサーフィンに心底惚れ込んでいるのは、間違いなく父直伝ですね」

人生で最もクレイジーな出来事

「当時僕は、地球の裏側にあるブラジルにいて、来るフリースタイルのシーズンに向けて、ひたすらトレーニングと練習に打ち込み、準備に余念がありませんでした。すると、大会の4、5日前にレッドブルから電話があって、「レッドブル・キング・オブ・ザ・エアに出場しませんか? けが人が出てしまって」と誘われたんです。電話の相手は、ニック・ヤコブソンでした。彼は当時、かなりの強豪として知られていた人物でした。僕はその時、どう答えていいか分かりませんでした。地球の反対側までどうやって行こうかと考え込んでしまったんです。カイトサーフィンのトレーニングも練習もしたことがなかったのに、ただ「イエス」と言ってました。翌日には飛行機に乗っていました。でも、ブラジルから大会開催地のケープタウンまで直行することもできません。カイトサーフィンの装備はフリースタイルのものとは全然違うので、まずスペインに立ち寄り、自分の装備を取ってこなければなりませんでした。それで、翌日スペインに飛び、1日だけ滞在してギアを準備し、それからケープタウンに飛び、手続きをして、何の経験もないままその大会に参戦したんです。これは、僕の人生の中でも最もクレイジーな出来事でした」

エクストリームスポーツ

「僕はいつもカイトサーフィンをスキーに例えるんです。ある程度は自分の望むレベルにまで上達できるので、誰でもできます。見た目ほど、クレイジーで危険なものでもありません。そして、一般的に考えられているほど肉体的にハードなものでもありません。でも実際は、それ以上に技術が求められるスポーツです。技術を一度マスターしてしまえば、後は簡単です。もちろん、もっとレベルを上げようとすると、肉体的には極端なまでにハードになります。水上でカイトをあげているので、人にはソフトだと思われます。でも、言ったように、ジャンプの高さは25mに到達します。空を飛ぶスピードは時速100kmです。ランディング(カイトを下ろすこと) の前にカイトをうまくコントロールできなかった場合のことを考えてみてください。基本的には、水面上に大きな面積で接触しているボードに乗ってランディングを行うわけです。時には水も極めて硬くなることがあります。なので、足にボードを履いて、時速何キロだか分かりませんが、ものすごくハードなランディングをすることを想像してみてください。足を骨折したり、ひどい怪我をしたりする可能性もあるわけです。だから、僕たちは多くの怪我を経験しています。その恐怖を切り離すことを学ばなければなりません。トレーニングや大会の準備をしているときの方が、むしろ恐怖心が強いんじゃないかと思います。大会のことをあれやこれやと考えていると、大会までの間に怪我をしたくないと思ってしまうから。それで、やること全てが少し慎重になっていくわけです」

固い友情

「ジゼラとの友情はかなり長く続いています。前にも言いましたが、僕はイビサ島で生まれ育ちました。僕たちはかなりの時間を一緒に水上で過ごしたので、僕は彼女のことをよく知るようになり、僕たちは、このスポーツでトップに立つという同じ思いの目標を持っていました。他にも仲間がいました。当時、僕たちには実に優秀なスペイン人クルーがいて、お互いに切磋琢磨していました。それに、ジゼラと彼女の家族は、いつも僕をあたたかくサポートしてくれました。   ジゼラと僕はずっと一緒にツアーに出てきました。一緒に世界中を巡り、互いを支え合ってきたんです。当時は僕もまだほんの小さな子供でしたが、それは素晴らしい友情だったと思います。同じような目標を持つ人が自分の環境の中にいてくれるのはいつだってとても良いことです。互いに刺激し合うことになりますからね。今では彼女は全く異なる競技に転向しています。僕たちが違う場所でトレーニングを行うことになり、当然、顔を合わせる機会も少なくなることも意味します。でも今でもとても仲の良い友達です。実は、今日、僕のカイトスクールでタグ・ホイヤーとのイベントがあるので、彼女と会うことになっているんです」